第十三話

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「みんなぁ! おっはよー!!」  僕と手をつないだまま、メイが声をこだませた。  レイナ先生、ゲンさん、モモカさん、それにハルコ先生まで、穴が開くほど僕たちを凝視している。  文字通りに顔から火が吹くほどに恥ずかしくて、みんなをまともに見ることができない。  そんな僕のことなどお構いなしにメイは続けたのだった。   「わたしたち、死神さんにあらがって恋をすることに決めたの!」 「マジかよ……」  ゲンさんが顔面蒼白でつぶやくと、メイがニコニコしてうなずいた。   「うん! マジマジ!」  しかしゲンさんの意識は、メイには向いていないようだ。  なぜなら彼は僕の肩をがっしり掴みながら叫んだのだから……。   「マジでメイなんかでいいのかよ!?」 ……… ……  船着き場までテッチャンたちを見送った後は、掃除をすることになった。  やはり大人数が寝泊まりしただけあって、いろいろと散らかっている。 「じゃあ、ジュンペイくんとゲンさんの二人は男子トイレな」  レイナ先生の言いつけで男子トイレに入ったとたんに、ゲンさんは、左の頬をさすりながらつぶやいたのだった。   「おお、いてえ……。ったく、メイのやつ。グーで殴ってくるとは思わなかったぜ」     
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