2. じゃあ、お前が代わりになってくれんの?

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今日はやけに天気が良く、この場所にも煌々(こうこう)と照りつける日差しが強く感じる。 (こころ)なしか、肌が少しばかりジットリと(あせ)ばんできた。 シャツの(えり)ぐりを(つか)むとパタパタと数度(あお)いだ所で仰ぐ手を止めた時、階段下から何やら物音が(ひび)いて来た。 (しばら)くすると、先ほどの階段の物音の(ぬし)であろう男達が7人ほど、若菜の前に(あらわ)れた。 「若菜ちゃん、やろうぜ。」 7人の中の真ん中に居た1人の男が、オブラートに(つつ)みもせずドストレートにそう言葉を(はっ)した。 「ああ、いいぜ。」 若菜はその(さそ)いに一つ返事で快諾(かいだく)する。 今日は奈々未も居ないし、特に断る理由もない。 「じゃあ、社会科室 行こうか。」
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