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レイニーガールは虹の中
「まずい」
思わず陽(はる)はそう呟いた。部活終わりの帰り道、校舎から一歩出たそこには雨模様が広がっていた。夕方の暗さとは違う、雨が降るとき特有の暗さに表情もどんよりと曇る。
あいにく折り畳み傘などという便利なものなど持ち合わせてはいない。散らかったカバンの中を何度確認しようと出てくるのは丸めたプリント、お菓子の空き箱、使った後のティッシュ、などなどエトセトラ。教科書すら入っていないカバンの中はゴミのオンパレードだ。
最後まで居残ったのが運の尽き。あと少しもう少し、そうやってネタをまとめ続けた結果がこれだ。誰も読んでいないであろう校内新聞の片隅のためになぜ自分はこんな目にあわねばいけないのか。
(くそったれが)
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