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2章 僕の世界
僕には2人の友人がいた。
いわば幼馴染で腐れ縁。
家が近所で幼稚園から大学まで群れてきた。
男2人に女1人の3人組の幼馴染とあれば、何かが起こりそうだが、僕らに限ってそれは無い。
二次元に恋する相方
縦にも横にも大きな女ボス
ボスの従順な部下である僕
そもそも僕は「恋」なんて知らない。
そんな冴えない日常に突然彼女は現れた。
一目見た瞬間から僕の目は彼女に奪われていた。
どちらかというと初めに彼女に感じた感情は「恋」というよりも「変」だった。
彼女を初めて見たのは食堂だった。
試験期間中でボスが相方のノートをコピーしている間にいつもの席を確保するように命じられた。
その席は食堂の隅にあり、ちょうど3人掛けで自動販売機と女子トイレがすぐそばにあるのでボスのお気に入りだった。
人気の席だが、女子トイレがすぐそばにあるので男はあまり利用しない。
最近ではボスが威圧的に睨みを利かせているため、ほぼ僕たちの指定席になっていた。
別に、早く行って席を確保しなくても座れるのだから問題ないだろうと油断していた。
女子が弁当を広げている。
しかもボスの席に。
幸い彼女は一人。
近くの席に座り、席が空を立つのを待った。
彼女が弁当を片付けはじめたので僕は席を立ち、彼女に近づいた。
そしてすぐに違和感を感じた。
彼女は一人、頷き、笑い、時折手を叩く。
まるで親しい誰かと会話をしているかのようだ。
僕は目の前にいる不思議な存在を理解しようと必死だった。
彼女は幽霊が見える?
彼女の友人は透明人間?
彼女はパントマイムの天才か?
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