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僕がどんなに強い決心を持っていても、それを実行することが困難な状況で彼女は現れる。
ここはラーメン屋で僕が今から飲み干す予定だったスープに彼女が映っている。
告白するには全くムードが無い。
しかもよりによって、ボスと相方に挟まれている。
しかし僕の気持ちは固い。
どんぶりに顔を押し付けて僕は彼女に囁いた。
「やあ、また会ったね!
1週間…とても長く感じたよ。
次に君に会えた時に絶対に伝えたかったことがあるんだ。
僕は君を愛している。
だから付き合って欲しい。」
僕の声でスープが波打ち、彼女の表情が分からないが恐らく僕の声は彼女に届いただ。
どんぶりの底から彼女の声が聞こえた。
「ありがとう。 私も同じ気持ち。
だけど、ごめんなさい。それは出来ないことなの。」
「どうして?」
「あなたと私は普通には会えないの。 どう頑張っても普通には会えない。 それにこうして会えるのも奇跡的な偶然で、いつこの奇跡が終わるのも分からない。
前に私があなたに会ったのは1週間前、だけど私があなたに最後に会ったのは1年前。
あなたと私の住む世界では時間軸までズレている。」
「探すよ。僕が君を見つけてみせるよ!」
「探せない。 あなたと私は違う世界に住んでいるから。
違うパラレルワールドに住む、ツインソウルだから!
残念だけど…1年前私もあなたと同じ気持ちで必死であなたを探したの。
そして答えを見つけた。
絶対にあなたは私を見つけることなんて出来ないの!」
「パラソル? ツインカム?
分からないけど、僕は絶対に君を探す!
鏡の中やどんぶりの中にじゃない!
君を探して絶対にこの腕に抱きしめてやるんだ!!」
気がつくと僕は立ち上がり、どんぶりに向かって叫んでいた。
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