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駒澤「いくつかある。と言ったろ?落ち着きなさい。
次にだ…
この脅迫状の置場所だ。事務所宛ではなく、自宅。しかも寝室の枕元だ、勿論恨みのあるやつ、ストーカーが自宅から寝室まで調べ尽くして…と言う可能性はある、だが幸いなことに直筆の脅迫状。
この字は知っている。」
助手「名推理っぽく言ってますが説得力に欠けます。この筆跡と似た人が書いた可能性があります。」
駒澤「…。
多分、だが黒色の爆弾魔探偵は…
それにこの包装紙は特別製なんだ、売り物ではない。試作品ってやつだ、、、」
助手「それでも、知り合いとは限らない。
誰かがその知り合いの包装紙を盗んだ可能性も…」
駒澤「あり得ないんだ…
そんなことは絶対。
これを知ってる人は二人だけ、俺と妻だ。
そして、包装紙自体はこれひとつだけ。俺が作ったものだ。」
助手「妻?でも去年亡くなりましたよね?」
駒澤「これは亡くなる前に、と妻と作った最期の試作品。ほら、名前が書いてある。作り終えたあと、妻は恵は眠るように亡くなった。
そしてこれは、そのあと棺に納めた。つまり、、、」
助手「知っている人は愚か、同じものは誰も作れない。名前入りですしね…」
駒澤「"黒色の爆弾魔探偵"は恵が大好きな小説のタイトル。
恵の筆跡。
俺と恵の最期の試作品。
試作品は灰になった。
要するに、他人が全く同じものを見本無く創る奇跡が起きない限り、あり得ない。
名前は俺と妻の名前を書いている。その筆跡は妻。
そして今日は結婚記念日。そして、真苗、君が生まれた日でもある。
その当時書いていなかった、真苗と言う字もこの包装紙には書いている。
紛れもない、妻からの贈り物なんだ…」
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