君を

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「ねえ」  そう言って、ナオミは俺にスマホを見せた。 「この答え何だと思う」 「…憎しみを溶かしてしまう食べ物?」  何かのクイズらしい。当たればポイントか何か貰えるのだろう。 「アイスなんじゃない?」 「え」  ナオミは首を傾げた。 「何それ、なんでアイス?それ違わない?それ凍ってるじゃない。」 「いいから、とにかくアイス。」 「ふーん、じゃ"アイス"ね」  答えを送った途端、ナオミは口を尖らせた。 「ほら、やっぱり違った"肉まん"だった。」  俺はその顔を見て、思わず吹き出してしまった。 「何よ、何がおかしいのよ。それになんでアイスなの?」 「だから、それは…」  まったく、鈍いな。
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