不思議なお菓子屋さん

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「はあ…」 その日もまたいじめられた私は、帰る途中で公園に寄った。二つあるブランコの内右を選んで腰掛け、学校でされた事を思い返していた。 二時間目の体育で持久走があって、「ボール~!がんばれ~!」と野次を送られながら走って、掃除の時間は「ほらグズ、リベンジのチャンスだよ!」と何人かに雑巾を投げつけられた。 なんでたかがドッジボールの事で、しかも去年あった事で、ここまでされなきゃいけないの。思っていても口には出せない。 小五でこんな事思うの大袈裟かもしれないけど、人生なんて高が知れてる。小野や安藤みたいな人種に一回目をつけられたら、ずっとからかいの的にされ続けるんだ。学年が変わっても、クラスが変わってもずっと。
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