最後のアイラブユー

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「とりあえず、家までは送る。」 それは突然の出来事だった。なんの前触れもなく発せられたその一言に俺は、その問いかけに対して返事をすることができず、だだいつも通りに家まで送ると告げたが、頭の中は真っ白だ。 いつものように、彼女の家まで迎えにいって、彼女が前から行きたがっていたいちご狩りに行き、こんなに大きいイチゴを見たの初めてとまるで子供のようにはしゃぐ彼女を見て、俺は彼女との将来を心の中で描いた。彼女によく似た可愛い娘を抱えた俺と、その横には俺の一番愛おしい人。 彼女はそんな俺の視線に気づいたのか、こちらに顔を向け、微笑んでいつもの言葉を呟く。 「いつまでも愛してるよ。」 「俺も、君だけを愛するよ」 出会った時から変わらない笑顔を見せる彼女の横にずっと隣にいるのは、俺だけだと思っていたんだ。 彼女はたくさん食べる。なんでも美味しそうに。幸せそうにご飯を口に運ぶ彼女を見ていると、俺も幸せになる。だからいつも彼女の食べたいもの優先だ。 彼女は「貴方と付き合ってからだいぶ太ったのよ?ちゃんと責任取ってくれるんでしょうね?」と笑いながらまた手を伸ばす彼女に、見た目が酷くふっくらしてきたら少し考えてしまうかもしれないな、なんて頭をよぎった俺は、曖昧に笑って「そうだな」と答えた。
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