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無料相談会
次の日、お局に予約して貰った14時に相談ブースへと向かった。
無料だし、優しいおじいちゃんにちょっと愚痴でも聞いて貰えりゃいいや。
そんな軽い気持ちだったのに。
ブースの椅子から立ち上がる彼を見た瞬間、私の脳内はピンク一色に染まった。
全然おじいちゃんじゃない!
めっちゃ若い!!
絶対私より若い!!!
笑うと弓形になる、切れ長の涼しげな目元。
スラリとした長身に、ピッタリとした紺のスーツ。
計算し尽してあると思われる無造作ヘア。
カッコイイ♡♡♡
「山崎さんですよね? 山本の代理で佐々木と申します。
今日は宜しくお願い致しますね」
形の良い、少し厚めの艷やかな唇から漏れたその声。
思わず欲情しそうになる。
……キスしたい!!
「あ、はっ……はい! 宜しくお願い致します」
真っ赤になって答えると、佐々木さんはクスクス笑いながら、
「立ち話も何ですから。
取り敢えず、座りましょうか?」
と椅子を勧めてくれた。
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