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「お疲れー!!」
「カンパーイ!!」
今日も、去年と同様、試合後はカジくんのお家の庭でバーベキュー。
試合結果は…これまた去年と同じく、大差で敗北。
まぁ…楽しめれば良し!ってスタンスなので、それはそれで…。笑
メンバーは昨年とほぼ同じ。
仕事が変わってから野球に来れなくなった岡野君はいないけど、長谷川さんと、いつもの同級生メンバー、そこに、麗さんと私。
そうそう、去年飛び入り参加だった佳奈ちゃんも今年はいない。
「あれからもう1年経つんだねー。」
「ホント…あっという間…」
杏ちゃんは相変わらずの片想いを続けていて、真帆ちゃんは最近ちょっといいかも…という人がいるとか。
「修司!ほらぁ、ボーっと突っ立ってないでこれ、焼いて!」
麗さんに言われて、はいはい、と網の前で肉を焼き始めた修司。
一瞬、えっ!?って思ったけど…
修司はなんだかニコニコ嬉しそう。
「修司…完全に尻に敷かれてるよね。」
「うんうん。でも、修司には、ああいう…はっきり言ってくれてリードしてくれるくらいの人が合ってるのかも。」
杏ちゃんと真帆ちゃんの言葉に、うんうんと頷いていると、
「あっ、美結ちゃんが合ってなかったってわけじゃないんだよ!」
「そうそう!どっちかって言うと…修司に美結ちゃんはもったいなさ過ぎたと言うか…」
「あ、でもそれって麗さんに失礼なんじゃ…」
「あーっ!違うの、なんて言えばいいの?相性の問題…だよ!うん!」
杏ちゃんと真帆ちゃんのやり取りに、思わず笑いが零れる。
「フフッ…大丈夫。分かるよ。私は…はっきり言えずに我慢しちゃうタイプだから…修司には麗さんみたいに、思ったことちゃんと言葉で伝えてくれる人が合ってるのかもって見てて思うもん。」
「ナオちゃんには…?やっぱり言えずに我慢しちゃう?」
缶ビールを飲みながら、そう尋ねる真帆ちゃんに
「ナオは…言わなくても色々気付いてくれるし気遣ってくれるから…全然、我慢する必要がない、かな。すごく優しいし。あ…修司が優しくなかったわけじゃないよ?」
と答えると、
「えーっ!そうなの?ナオちゃん、けっこう塩対応だよねぇ?」
「うんうん、まぁ…気は利くかもだけど…優しいかなぁ…」
顔を見合わせて首を傾げる2人。
「俺は好きな子にだけ優しいの。」
「おわっ…ナオちゃん、いたの!?」
いつの間にか私たちの後ろにいたナオがそう言って私の隣に来て、
「美結、食べな。」
と焼けた野菜やお肉の盛られたお皿を差し出し、わざとらしいくらい優しい声を出した。
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