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────目が覚めた。僕は布団にくるまっている。体を起こして周りを見渡す。見えるのはいつも通りの自分の部屋だった。チョコレートでできた悪魔なんて、どこにもいなかった。
あれは夢だったんだろうか。それにしてはやけに鮮明な夢だった。
ふと、口の中が気になった。口の中にあったのはチョコレートの味だった。夢の中で食べたモノと同じ、悪魔の甘味。
なんだか悪い気はしなかった。むしろ身体中がスッキリとした気分だ。もしかするとあの夢は吉夢だったのかもしれない。
爽快な気分に浸りつつ。僕はそそくさと顔を洗いに、部屋を出た。
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