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欠片たち(2019年2月2日~2月10日)
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「新婚ほやほや。うらやましいわあ。旦那さんのことは何て呼んでるの?教えてよ?」
「やーよ」
「あなた?ダーリン?それとも呼び捨て?もしかして今後のことも考えて、今のうちにパパとか?」
「もう、よしてったら」
「アレ?それ?それともアイツ?」
「なんでそうなるのよ!」
「そのうちそう呼ぶようになるからよ。今のうちから練習しときなさいな」
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「料理のさしすせそと言ったら、えーっと、あれよ。砂糖、塩、酢醤油、醤油、ソイソース」
「どんだけ醤油好きなんだよ!純度百パーセント日本人かよ!!」
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俺はどの教科でも満点を取ってきた男だ。国語、算数、理科、社会、そして保健体育。今宵も寝る間を惜しんで参考書を買いに行く。保健体育の参考書だ。18禁と書かれた暖簾の先の秘境へいざ出発。
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少女は自信満々の笑みを浮かべて言った。
「何を隠そうこの食堂、わたしがプロデュースしたんです。コンセプトが画期的なんですよ。早い、安い、美味い」
「いやいや、画期的でもなんでもないが…」
「ふふふ、それだけじゃありません。甘い、辛い、酸っぱい、そしてしょっぱい…」
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