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歓迎実習が終われば次にやってくるのは、スポーツ大会。
クラス対抗で各競技を行うものだが、これに関しては主催が体育委員になっているため、こちらは特に仕事という仕事はない。
どちらかというと、クラスの方に入って楽しむことができる数少ない行事だ。
競技はというと、バスケ、バレー、サッカー、テニス団体などの有名どころに加えて、剣道の団体という、なかなか高校のスポーツ大会では行われない競技も含まれている。
クラス対抗ということで、盛り上がるクラスも多く、例に漏れず俺のクラスも競技決めの段階から盛り上がっていた。
「去年は」
「だから、今年こそ」
そんな声が聞こえるのは、このクラスはクラス替えがなかったから。
2年ながら優勝した種目もあれば、惜しくも優勝を逃した種目、入賞すらしなかった種目もある。
今回の目標はどうやら、3冠らしいので、どうやって種目組をするか、で論争が繰り広げられているのだ。
去年と同じメンバーでリベンジを、と燃える奴がいれば、去年と同じだと勝てないから、アイツとコイツをトレードしよう、だの言っている奴もいる。
「で、皇はどうしたいわけ?」
ただ今その標的にされているのが俺。
俺は別になんでも……
モメるなら去年のままでいいし。
その旨を伝えれば、ガッツポーズをする奴と肩を落とす奴に反応が分かれた。
「皇が言うならそうだな」
いやいや、俺に決定権ないから。
お前がちゃんと仕切れよ、体育委員。
ほら、クラス委員長が舌打ちしてるぞ。
「変えたい奴らの意見もちゃんと聞いた方がいいと思うけど?」
それで決定しそうな流れになってしまったので、気まぐれ程度に意見をしてみた。
「そ、そうだな!はい、意見ある人!」
数分の討論の後、やはり今年は変えずにいくことになったらしい。
チームワークを考慮した結果だ。
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