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(Side:委員長)
俺のクラスには学園の有名どころが集まっている。
そりゃ、3Sともなればそうなのだが。
周りは羨ましい、だのなんだの言っているが、ゲイでもバイでもない俺からすれば、ただの眩しい奴らだ。
が、その中でも注目を集める我らが生徒会長は、稀に見る美形で、ノーマルな俺でも時にクラッとくるときがある。
そんな生徒会長は、俺と同種、ノーマルを主張しているのだが、いかんせん周りは黙っていない。
今だって袴姿の美男子はたくさんの視線を集めている。
袴パタパタするな。
首筋を流れる汗が妖艶さを際立たせる。
声をかければ、ジトーッとした目で見られた。
いやいや、別に変な目で見てないから。
周りが試合に集中できてないから、注意したまでだ。
ま、確かにドキッとはしたけど。
男にとかありえないから。
冷たい飲み物を渡せば、彼はそれを首裏へと当てた。
「…ン」
………。
いやいやいや。
それは反則だろ、お前。
気を紛らわすために視線を戻したグラウンドでは大堂が丁度ゴールを決めていた。
こちらも我がクラスの有名どころ。
隣の男と並ぶ学園の2トップの1人である。
そんな大堂がチラッとこちらを見た気がした。
微妙に視線は合わなかった。
俺じゃない。
チラッと隣を見やれば、彼に変わった様子はない。
気のせいか?
そういえば、風紀委員長である大堂と生徒会長である彼が不仲であるという噂があったっけ。
ま、きっとそれも噂でしかないのだろうが。
少なからずこの男が風紀委員長を敵視しているようには見えない。
試合終了のホイッスルが鳴り響き、我がクラスの優勝が決まった。
ぞろぞろと閉会式に流れる生徒に混ざって、俺らも体育館へと向かった。
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