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B(バール) 「一つ、聞いていいか。」
A(アスタロト)「何、急に。」
B(バール) 「おまえ、今の生活に満足してるか。」
A(アスタロト)「そんなこと聞かなくても、わかってるでしょ。
満足してるわよ。」
B(バール) 「本当か。おまえってさ、まったく異なる二つの顔を持つじゃん。
毒の息を吐く堕天使、西方を支配する者と称される元座天使と、
月の女神、豊穣の女神。俺が知らないとでも、思っていたか。」
A(アスタロト)「ふ~ん、それで。」
B(バール) 「俺の前では、美しい女神だけどさ。」
A(アスタロト)「まあ、ありがとう。嬉しいわ。」
B(バール) 「破壊衝動っていうか、血が騒ぐってことないのか。」
A(アスタロト)「正直、ゼロではないけど、我慢できるから安心して。
それより、あなたこそ大丈夫なの。」
B(バール) 「えっ、何。」
A(アスタロト)「勇猛苛烈な地獄の戦闘王、東の軍勢を率いる王の血が
騒ぐんじゃないの。」
B(バール) 「あちゃあ~、俺の正体も心の中も知られていたのか。」
A(アスタロト)「当たり前 でしょ。私たち、夫婦なんだから。で、どうなの。」
B(バール) 「おまえが、我慢しているなら、俺も我慢する。」
A(アスタロト)「わあ、嬉しいな。」
B(バール) 「すまん。変なこと聞いて。さあ、帰ろう。」
A(アスタロト)「はあ~い。」
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