第1章 マイホームできました

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「俺の名前を…50回は呼んでよ……。お願い……かりん」  腰を揺らしながら必死にそんなことを言う晴馬が愛しくて、がんばって名前を言おうとするけど、キスで塞がれるし、舌を噛みそうになって大変だった。  喧嘩の後のセックスはいつもの何倍もエネルギーを燃やす。新しい家は窓さえきっちり閉めれば、音が漏れない構造らしくて声を我慢しなくても良いから、そうなると今度は声が枯れていることが度々あった。  どうして飽きもせずに毎晩情熱的に私を求めてくれるのか、そろそろ不思議になってくる。私は毎晩じゃなくても全然良いと思ってる。だけど、晴馬は寝る前にはするものだと思ってる。  生理の時でさえ、何度か襲われた。駄目だと言ってるのに、お風呂場でなら汚れても大丈夫だと…。しかも、どこから仕入れたのかわからないけど、実は生理中が最もオーガズムを感じるという話があって、晴馬は実験しようってしつこかった。音楽とかアロマオイルとかでムードを作って、ソフトタッチから始まる彼の巧みな戦術は毎晩功を制してはいた。  若いはずの私でも、毎日は本当に大変。  冗談抜きで、誰か。本当に毎晩するものなんでしょうか???  指で2回はイクし、挿入から2~3回は絶頂を超えて緩やかに下降するか、寝落ちするか。  もしも、妊娠したらこの人…。どうするんだろう?  ちょっと怖い…、気がしてくる。
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