第3章 オーロラの下でやっちゃいました

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 サンタクロース村に行けば本物のサンタに合えるらしいが、今年はもうクリスマス終わってるけど?  そんなことは関係ないらしくて、行ってみると白髭のおじいさんが愛想笑いをして座っていた。  多分、日替わりで色んな爺さんがサンタクロース役をやっているんだろ?  そうとはいえ、皆童心に帰ったみたいな顔をして写真撮影。俺も夏鈴も一応笑顔で撮影してもらった。個人の撮影は不可で、写真はショップでデータを買うシステム。  土産物を買うならここだっていうから、家族や職場の人向けに適当なものを選んだ。ぬいぐるみのキーホルダーとか、ムーミンの紙ナプキンとか、マリメッコの小銭入れとか、エコバックとか…?  スーツケースに入れられる量を考えて買ったけど、すごい量になった。これは送らなきゃならないってヤツか?  北極圏の境界線というモニュメントがあったから、そこで写真を撮った。前に夏鈴、後ろに俺と重なって、その線を跨ぐ…というお約束の写真が撮れた。  例の老紳士夫妻とシャッター切り合ってばかりだな。  ホテルに戻って、ホテル内のレストランでパスタを食べた。なんか適当に頼んだけどなんでも美味しい。  夏鈴がやっとまっすぐ歩けるようになって、部屋に戻ると今夜は体力を温存しようってことで疲れた体を普通にマッサージしてあげる。「なんか珍しい」とご満悦の奥様。  バスで散々寝たのに、また寝てやがる。
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