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車内食堂があるみたいだけど、腹いっぱい食っておきたくてステーキハウスを検索した。ライスが注文できて、俺は豪快に食べるのを夏鈴は唖然として見ていた。
「白ご飯、食べれたね」
「取り合えず助かった」
夏鈴は旅行中でも普段と変わらない量をいつものペースで食べる。野菜から始まって次は肉。そして最後にパンを食べた。トナカイの肉料理っていうのがあるらしいけど、やめておいた。何となく、エゾシカを思い出すからかもしれない。共食いしているような気分になるんだよな。ってか、この前、ひき殺してしまったが…。
あの雄鹿は成仏してくれただろうか?
幼い頃、山でよくみかんの皮を食べさせたからかもしれない。親父とお袋と時々、干したみかんの皮を山から降りてきた鹿に与えていたから…。
「足りるか? それで」
「うん。晴馬は?」
「俺は、満足したよ」
「良かったね」
「あとは…。白兎をもう一回食べたいけど…。列車の個室ってどうだろうな?」
夏鈴に苦笑いをして返事をしてくれなかった。やっと腰の痛みが良くなたところだから、しょうがないか。
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