忘愛の君

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私はこの世界で「忘愛の君」と呼ばれている。 友達のことは覚えていられる。 親友のことも、家族のことも。 ただ、愛した人を愛した記憶は、愛してしまった時点で砕ける。 忘れてしまうんだ。 その人への愛情を。 それ以外だけが私の中に残る。
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