忘愛の君

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わけもわからない哀しみに体が勝手に震える。 ふと床に転がった私の泣き顔のようにクシャリとなった紙に目をやる。 (開いてはいけない!) そう警鐘がなるのに、恐る恐る、それを開く。 そこには、こう書かれていた。 見知った青年の筆跡で。 『僕は後悔してない』 『君を特別にしたことも、今も大事に思ってることも』 『君の僕への愛情は消えたかもしれない』 『だから、なんだ?』 『僕の愛情は消えないんだよ』
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