便利屋への転身

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葬儀当日の午前4時 夢に急かされたか目が覚める。 周囲を見れば親戚衆が雑魚寝状態で広がっていた。 俺は葬儀までまだ時間があるため父母の顔を見に行く。 遺体は多少傷が見えるが海に墜落したためか奇跡的に綺麗な状態でウチに戻ってきた。 父は墜落の際に全身を強打したことで死亡 母は流れ弾か頭に弾痕がありそれが原因で死亡 本当なら司法解剖等に回されるのかもしれないが 犯人死亡、そして犯人は個人的な事情が重なり失意の果ての犯行と自筆で残していた事が明かになり事件は終わった。 両親の顔を覗きこんな事になったことを詫びる 父は寡黙で、でも俺たち兄弟が悩んだ時にはしっかりと話を聞いてくれる優しい人 だった 母は明るく誰にでも話し掛ける元気な人だった 俺たちが学生生活や仕事で失敗したときも笑顔で励ましてくれる人だった。 両親の顔を見ていると胸の中に沸々と それまで感じたことの無い感情がこみ上げる。 犯人が許せない 当たり前だ、だが犯人も死亡している。 俺たちにはどうすることも出来ない。 ふと父が当日持っていたキャリーバックを開けてみた。 なぜそうしたのか分からない、分からないがまた芹香の声が聞こえた気がしたんだ。 父の荷物がただあるだけ そう思ったが内側の収納スペースを探ってみる やっぱりあった また芹香の声 そしてそこにあったのは模様が描かれた紙切れ 見たことが無い異様な模様、明らかに父の持ち物じゃない そして芹香の声、俺は自分がどうかしたのかと思った。
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