便利屋への転身

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鈴菜はその模様に見覚えは無いと言った。 そんなに簡単に進むとは思っていない。 そしてこの地元の人で似たような事故が 増えた気がすると鈴菜は言った。 電気屋の老夫婦がツアー旅行中事故で死亡 関係者全て死亡している。 郵便局員だった男が家族と旅行中に事故で死亡 同じく関係者全て死亡している。 偶然では済まされない気がする。 この町には何かある、また被害は出ると 俺は今普通じゃない 会社の上司に連絡を入れる いきなりですが俺会社辞めます きっちり規則なので申告してから 3ヶ月は会社行きます。 その電話を横で聞いていた鈴菜 何をしているのかと問い詰めてくる この事件はこの町に関わってる 俺は実家に戻りそこで根を張り直し 事件を個人的に調べる。 資格も運転免許くらい そこそこの貯金と生まれつきの器用さ とりあえずそこら中に張り紙だして 便利屋をやっていこう 情報も入るかも知れないし ワンチャン裏の影ってのが掛かるかも知れない。 呆れたのかため息をつき 俺の背中を押して家から出ろと鈴菜は言う。 帰り際鈴菜は小さな声で言った。 私も……手伝う 俺は危ないからと言い 実家に帰った。 会社に勤めなが実家に看板を立て 周囲に張り紙をしまくった。 ー便利屋 一つ目本舗ー 俺は馬鹿になったのかもしれない しかし不思議と就職した時より高揚している 少し後ろから芹香の笑い声が聞こえた気がした。
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