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僕が変わってしまったあの日、そうあの日のことをお話ししましょう。自分語りの初めとしては、一番にふさわしいと思いますので。
僕がまるっきり変わってしまったあの日。あの日はちょうど雨でした。それも土砂降り。車に乗っていては前も見えないくらいのひどさでした。むろん僕は車ではなくて普段は自転車通学なのですが、その日は母の忠告を真摯に受け止めて、よし!歩いていこうとなったのです。
傘をさすともう前方はまともに見えず、傘が受け止める雨音が耳いっぱい響いていました。学校についたころにはすでに肩や脚などはずぶ濡れで。雑巾絞りの要領でぐいっと絞ると、もうあれは滝と言っていいほどの水量がドバアーと勢いよく流れ落ちていくほどでした。いや、ほんともう凄い量で驚きましたよ、僕自身。
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