授業中

2/2
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
そう、こんなことは初めてではないのだ。 2、3カ月前もあったのだ。これはもう、体質といえよう。 経験済みなだけに、次に何をするべきか私は分かっている。 「ビンはないかっ!私の体をビンに詰めなさい。」 そうしないと、復活した時に体が崩れるのだ。 生徒たちの顔が青ざめる。 「先生!ペットボトルでもいいですか?」 「何でもいいぜ!」 生徒たちは下敷きを2枚使い、私をかき集めた。 女子の悲鳴が響き渡る。 それはまるで、汚いものでも触るかのようだった。 かき集められた私は、その一部をペットボトルに入れられた。 ジュワッ! 「熱いっっっ!!!!!」 飲み残しのコーラの中に入れられた、ゼリー状の体の一部が、化学反応を起こし蒸発したのである。 「た、炭酸はダメだ!じょ、じょ、蒸発してしまう!!空のペットボトルでお願いよ!」 私は力の限り叫んだが、生徒たちの悲鳴が飛び交う教室では無意味であった。 そのまま、私は飲みかけのコーラのペットボトルの中に入れられた。 そして、学級委員の篠田が(彼はとても責任感の強い生徒なのです。)キャップをきつく締めてしまったので、私は蒸発することもできず、ペットボトルは爆発した。 たまたま、通りかかった校長が目を丸くする。 「こ、これは!わが校始まって以来のぉぉぉぉ!!不祥事ですよ!」
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!