序曲

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3才から10才まで習ってたエレクトーンとバイオリンの教室で一緒だった男の子。 物静かで、いつも字が小さい文庫本を読んでて、そして、カッコ良かった。 もちろん、エレクトーンもバイオリン上手で、彼が奏でるメロディーは、プロも認めるほどだった。 一緒に演奏するのが申し訳なくて、間違えないように、音色がズレないように、ビクビクしながらハーモニーを奏でたっけ。 彼の名前は 相馬 拓人 わたしの憧れで初恋の人。 そして、わたしは北瀬 凛花 初恋の彼と中学校で再会する。 彼は容姿端麗で頭脳明晰で、でも、やっぱり物静かで文庫本がよく似合う人。 彼に近づきたい。でも、近づけない。 相馬くんは覚えてるかな、わたしの事。
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