第2章 ないものねだりな闇の中

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第2章 ないものねだりな闇の中

 ガラス玉のような澄んだ瞳が見つめていたのは、平凡な人生。俺達には無縁なそれを、恵鈴が強く望んでいたことを、小さい頃からなんとなく気付いてはいた。  まさか、自分を追い詰めるほど深い悩みになっているなんて、俺はわかってやれていなかったんだろう。与えてやれるものが、あまりにも少なくて歯がゆい。けど、それが現実。image=513229077.jpg
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