第五話 確執と問題

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 片桐にお願いしたのは、SIerからのアクセス時には、レンタルサーバ側で、500になるようにするから、何か連絡が有っても知らないと言って欲しいということだ。それで、時間があったら、500と404と301用のページを何か作って欲しいという話をした。あと、白鳥が使っている端末のMACアドレスは解っているから、それはループバックアドレスに飛ばすようにすると説明した。 『ハハハ。そりゃぁ慌てるだろうな』 『あぁまずドメインが取られていて、サイトの表示が出来ていない状況じゃ何も出来ないからな』  イタズラの話をして電話を切ったら、片桐から音声ファイルが届いた。電話の録音の様だ。 (あぁ終わったな。今外すか・・・?それとも、終わってからにするのがいいのか・・・)  証拠となる物を、篠原に転送した真辺はサーバを仮置きしている部屋でくつろいでいた。  小さな問題はでるが、これで大丈夫だと考えていた。終わりが見えてきた。  この時、オープンに支障がありそうな事は見当たらない。  残り2週間。問題が発生しなければ、1週間で終わる予定になっている。今が金曜日の午後10時すぎ。このサーバの移転で問題が出ても、この土日でリカバリー出来るだろう。  すこしだけ仮眠するか・・・。パソコンチェアに座って、足をもう一つの椅子の背もたれにかけながら、動く椅子の上で器用に寝る。  システム屋は、パイプ椅子を3つ並べて寝られて半人前。キャスタが付いた椅子3つで朝まで落ちないで寝られたら一人前。肘掛けが付いた椅子二つで熟睡できたら独り立ち!  そんな事を笑いながら話していたのを思い出す。
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