第六話 修羅場

8/17

7人が本棚に入れています
本棚に追加
/183ページ
「あぁロットバルトの件の資料作りだね。お前も俺もそこまで手が回りそうにないからな」 「解りました」 「あぁあと、多分、俺への連絡係だろう?貴子ちゃん」 「はい。そう言われています」 「うん。ロットバルトの事は把握しているの?」 「ロットバルト?」 「ナベさん。それじゃわからないですよ。いいです。俺が説明しておきますよ」 「あぁそうか、頼む」  山本さんが山本に連れられて端末がある部屋に移動した。  そこで、昨日、真辺が話した、白鳥の事を説明している。  聞こえてくる声から、それが解る。真辺は、今週のスケジュールの確認を行う。  何度も見直しているが、問題はなさそうだ。部下たちには無理をさせているのは解っている。その為にも、自分が組んだスケジュールで狂う要素は少ないほうがいいに決まっている。  問題は、突発的な問題が発生したときだ。白鳥の問題は、大きな問題だが、政治層の問題で、開発層や運営層には影響してこないはずだ。  会社に残しているメンバーも居る。何か発生しても対処出来るだろうと思って、すこしだけ安心した。  それらをまとめて、篠原にメールしておく。  現場からあがってくる連絡事項や、協力会社からの質問や、修正版を振り分けていると、いつの間にか昼になっていた。     
/183ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加