第六話 修羅場

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 真辺は、皆を落ち着かせるように皆に聞かせる。『俺たちが慌てても何も解決しない。それに、俺たちは間違っていない。間違ったのは、SIerだ』と認識させるように言って聞かせる。  次に真辺が行ったのは、場を落ち着かせる事だ。 「森君。悪いけど、若いやつに、買い物を頼んでいいか?」 「え?あっはい」 「貴子ちゃん。それに、そこの若い奴3人。車を運転出来るやつは?」 「はい。私は出来ます」  山本さんが手を挙げる。 「そうか、これ、俺の車。4人で近くのショッピングセンターに行って、紙コップと適当に飲み物とおやつ買ってきて、余ったら、好きなケーキや甘い物買ってきていいからね」  そう言って、3万円を渡す。 「ナベさん。ナベさん。あの車。女の子には無理ですよ」 「そんな事はないよね?貴子ちゃん。MT運転できるよね?」 「え?無理です」 「やっぱり・・・って、ナベさんの車。ナベさん以外で運転出来る人って居ないと思いますよ」 「そんな事ないだろう?普通にちょっとだけいじってある、一般的な1,800ccだぞ!それに、5ナンバーだぞ?」 「ちょっと?まぁいいですよ。貴子ちゃん。俺が送っていくよ。エスティマだからみんな余裕で乗れるよ」  井上がそう言って、立ち上がって、営業の若手を引き連れて部屋を出ていった。 「さて、石川。何があった?」 「あっこれを見て下さい」     
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