第六話 修羅場

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「あぁ・・・そういう事です。あれだけのサーバですからね。買って、動きませんでしたでは済まないと思って、レンタルにしたのでしょう。現場はそう説明されていたようです」 「そうか、この契約書では、レンタルではなく、短期間の無料貸出になっているぞ」 「はい。メーカに連絡して確認しました。SIerの名前で貸し出されたサーバのようです。ただ、設置場所はこの施設になっていないようです」 「ん?ならなんで、催促がこっちに来ているのだ?」 「ロットバルトが、実環境で動かしてみると言って設置場所の変更をしたようです」 「はぁ俺たちは、無料貸出で、もうすでに貸出期間が過ぎている端末でテストしていたわけか・・・。ハン!滑稽だな」 「はい。それで、こっちの経理に確認したら、ロットバルトからサーバのレンタル料金の請求が来ているそうなのです」 「あいつ。どこまで腐っている」 「井上。片桐に連絡して、すぐに来いって言ってくれ」 「解りました。理由は?」 「俺がすごい剣幕で呼んでいるって言えば解る。それでも渋ったら、”白鳥の件だ!”と、言え」 「イエッサー」 「あぁすまん。石川。それで、施設は払ったのか?」 「いえ、まだ支払っていないそうです」 「そうか、それは良かった。なんで支払いをしなかったのだ?」     
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