第六話 修羅場

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 石川に言われて、真辺は、もう一つの書類を手にとって、確認した。 「おい。石川。嘘だと言ってくれ・・・」 「・・・。ドッキリです。と言えれば、どんなに幸せなのか・・・。でも、事実です」  そこには、白鳥から真辺の会社に向けての見積依頼書だ。  それに対する返答として、貸出書類にあったハードウェア一覧と同じ構成の物が書かれていて、”約倍”になった値段が書かれていた。作成者は、副社長の名前になっている。  日付は、9月7日。白鳥が、ドメイン料金の請求書を発効した日付だ。  そして、次には、副社長からSIerに対して、請求書を出している。名目は、ハードウェア一式購入の為の前金となっている。前金額は、半額を請求している。  振込口座は、副社長が持っている別会社の口座になっている。  そこで終わっていたらまだ救いがあったが、終わりではなかった。
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