第七話 別れ

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「残して下さい」 「いいのか?」 「はい」  真辺は、森にも確認したが問題ないと返事が帰ってきた。  真辺は残ったメンバーを見回してから思い口を開く。 「最悪の事を考えなきゃならない」 「最悪ですか?」  森がそう返してきた 「あぁ最悪、会社が飛ぶ。幸いな事に、振り込まれた口座が、あの馬鹿の口座だから、言い逃れは出来るだろうけど、SIerはトカゲの尻尾のように、俺たちを切り離してスケープゴートにするだろうな。本体は絶対に守りに入るだろう」 「・・・・」 「『副社長がこの口座に振り込んで下さいといったので、振り込みました。会社の副社長だったから信頼していました』とか言われるだろう。裁判にでもすれば、勝てるかもしれないけど、そこまでの体力が続くとは思えない。そこで、俺たちに残された道は少ない。それを相談したい」  真辺が、皆に残された道の説明をしようとした時に、真辺の携帯がなった。  まともな副社長からだ 『はい。真辺です』 『すまん。忙しい所に』 『いえ、大丈夫です』 『そうか、石川君から話を聞いたのだな』 『はい。それで、何か解ったのですか・・・』 『最悪な事が解った。解ったじゃなくて、発生したが正解だな』 『何が有ったのですか?』     
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