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「芲埜祈の言葉に影響を受けたんだね」
静かに尋ねる三門さんに、嗚咽を漏らしながら頷いた。
「きつい言い方をしてごめんね。それから、つらい思いをさせてごめんね」
目をきつく閉じて首を横に振る。
どうしていつも三門さんが謝るのだろうか。三門さんは悪くない。何もできない私が首を突っ込むから悪いんだ。私が無力だから。
「三門さん、私芲埜祈を助けたい。でも傷つけてしまうだけなんです。何もできないんです」
震える声で訴えた。三門さんが困ったように眉を下げて笑っている。
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