肆章 木霊の探し物

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 「芲埜祈の言葉に影響を受けたんだね」  静かに尋ねる三門さんに、嗚咽を漏らしながら頷いた。  「きつい言い方をしてごめんね。それから、つらい思いをさせてごめんね」  目をきつく閉じて首を横に振る。  どうしていつも三門さんが謝るのだろうか。三門さんは悪くない。何もできない私が首を突っ込むから悪いんだ。私が無力だから。  「三門さん、私芲埜祈を助けたい。でも傷つけてしまうだけなんです。何もできないんです」  震える声で訴えた。三門さんが困ったように眉を下げて笑っている。
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