スカル・ボーンと闇の支配者たち

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「揃ってる様だな」  一同が見守るなか現れたのは、アヴィルと同じ魔人(ディヴァル)の少年だった。ただし、見かけは少年でも、実年齢はその限りではない。  魔人(ディヴァル)は魔力が高い程老化は緩やかになる。すでに老齢に達しているアーコイや不死者であるカミーユよりも長い年月を生きながらいまだ少年の容姿を保っているということは、それだけこの少年、魔王ベノンの有する魔力が桁外れであることを物語っている。  ベノンは部屋の奥まで進むと、円卓の一角に設えられた一際豪華な椅子へと腰をおろした。 「今回召集した理由は皆わかっておるな」  一同を見渡して淡々と語るベノンは、周囲を圧迫する強烈なオーラが纏っている。ここにいる者程の強者でなければ、その姿を見ただけで失神してもおかしくはない。 「ソーノより攻め込んで来たドリュオンの皇子。それと、それに呼応するように起きた人間達の反乱ですな?」  アーコイが一同を代表するように答える。
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