溺愛

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「ナイト」 ナイト「なんですか…お父様」 階段を上っていたところで、上からお父様が降りてきた 父「話がある」 ナイト「急ぎですか」 父「いや」 ナイト「でしたら、明日の朝にお願いします。では」 お兄様、お父様に対してなんだか冷たい? ルーノ「っ、おやすみなさい。お父様」 「……」 すっごく睨んでる…"また、お仕置きされるかも" ルーノ「…おしおき…」 ナイト「ルーノ?」 ルーノ「っ…お仕置き、…やだ…ごめんなさ、」 ナイト「ルーノ、どうしたの?」 ルーノ「ぅっナイにぃ、帰ってきてっ…ナイにぃ、ナイにぃ」 ナイト「ルーノ!落ち着いて、俺はここにいるよ」 体が痺れる…冷たくなっていく 目が回る 忘れたいのに、思い出してしまう 冷たいコンクリートの、"僕の部屋" 鎖で繋がれ、食事は犬のように口だけで食べ 毒を何度も飲まされ、何度も死ぬ思いをさせられる ナイにぃが城にいない時は、いつも"お仕置き"という名の"人体実験"をされて ナイにぃが城に戻ると、普通の生活をさせてもらえる ナイにぃが知ったら、怒るから…だからナイにぃには言うなと、キツく言われてる だからナイにぃは何も知らない 毒の副作用で寝込む僕を見て、ただ体が弱いからだと信じている 心配そうに覗き込んでくるナイにぃに、助けてだなんて言ってはダメだ だけど、意思とは無関係に、実験中に言っているようにナイにぃの名を呼んで助けを求めてしまう 速く、忘れなきゃ…ナイにぃに心配させたくないっ 忘れなきゃ、忘れなきゃ…
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