22人が本棚に入れています
本棚に追加
/28ページ
~ナイトside~
ナイト「ルーノ!落ち着いて、俺はここにいるよ」
腕の中で震えて泣きじゃくるルーノに、俺は動揺を隠しきれなかった
こんなルーノは初めてだ
何に対してこんなにも怯えているのか
"お仕置き"とか言ってたけれど、何のことだろう
父「ルーノを渡せ。あとは私が預かる」
ナイト「…」
父「…薬の副作用だろう。幻覚でも見ているのかもな」
俺では何もできないから、仕方なくお父様にルーノを預ける
ナイト「ルーノは、何か病気でも患っているのですか」
父「まぁな。お前は早く着替えて、明日に備えて寝ろ」
何か隠している気がする
はぐらかしてやり過ごそうとしているのは分かるけれど
去っていくお父様の背を見ながら、俺の
胸の中で不安が膨れ上がっていく一方だった
明日からまた2日間くらい城をでなければいけない
朝、ルーノの様子を見てから出よう
そう自分に言い聞かせ、俺は自室へと向かった
シャワーを浴び一週間の遠征で疲れていたこともあり、すぐに眠りについた
そして朝ーー
着替えていると突如目の前に"光景"が浮かんだ
それはルーノがコンクリートの部屋の中で、苦しそうに倒れている光景
ナイト「またか…」
王は特別な能力を保持できると言う言い伝えは本当のようで
俺も成長し王に近づくに連れ、能力が開花してきている
お父様には、このことは決して口外するなと言われている
王だけが知る、機密事項だ
俺の能力は"未来予知"
まだ王ではないから、たまに見えたりするくらいだけどね
だけど、さっきの予知だとルーノが危険だ
最初のコメントを投稿しよう!