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「え? いや、ないよ。 俺はそもそも気付いたらあんたの背中に乗っていたんだぜ!」
「…そうか、答えてくれた事に感謝する。 そして今の事は忘れてくれ」
「…なんだか分からないが、分かった。 つか、あんた以外にもやっぱりドラゴンがいるんだな」
「シュートだ、みな我をそう呼ぶ。 うぬにもユーマという名前があるのだろう? あんたと言われるのは些か抵抗があるのでな。」
「あ、そっか。そうだよな! わるかったなシュート。しっかしなんて世界に来たんだ俺は~…」
俺は頭を抱えた。
「はい、お待たせしましたユーマ君。 これから習わしになぞり、汚れたきった君の身体を清めるために“聖なる神殿”に向かいます。この奥に神殿へと続くゲートがあるので一緒に通って貰いますよ~」
再度身体的ディスりをいれるツインテ少女は島の奥を指差した。
ゲートと呼ばれる建物はここからでも辛うじて目視出来たが、島の入り口付近に立っている場所からはかなり歩くことになりそうだ。
「この子は………………、
さて、我はここまでだ、ユーマに幸あらんことを」
シュートは一旦何かを言いかけたが、別れの挨拶を言い飛び立っていってしまった。
巨大異生物はこの世界でマトモに接してくれた最初の存在となった。
「また会おうぜシュート!」
豆粒程の大きさになっていくシュートに向けてそう呟く。
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