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「Ω§∂£≒※∞」
ゴゴゴゴ
扉は承諾を示す様に轟音と共に動き出した。
開かれた入り口の前でため息をつくシャルルは、俺にドヤ顔を向けると中に入るように促してくる。
俺は悪態をつく少女に尊敬の眼差しでは無く、呆れ顔で対抗して見せる。
「ふぅー。 シャルルさん、その私すごいでしょ?みたいな顔されても困るんだよねー。
シャルルさんはこの世界の住人なんだから、こんな事出来て当たり前だよね?」
「! ※∞≒∂」
シャルルは俺の予想外の反撃に虚をつかれたわけだ。
ふん、ザマぁない。
滑稽にもシャルルの特徴あるつり目と小さな口元が驚きの表情に変わる。
ここで追い打ちとばかりに質問を投げかけてみた。
「後さぁ、いい加減俺がこの世界に来た理由教えてよ?」
「(ニヤッ) それは今言える事ではないのでお答えできませんね~♪」
「…………っ! (このやろう…今明らかに悪い顔しやがったよ)」
相性最悪の二人は背中に負のオーラを纏いながらゲートに向かって歩き出す。
廊下は大した長さはなく、直ぐに大広間が顔を出した。
そこは天井まで吹き抜けになっていて地球でいう聖堂のような空間だった。
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