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建物の中心に祀られる祭壇の上から青く淡い光が放出されている。
まんまゲームか何かで出てくる転移装置のあれだ。
それを四方で囲むように翼を持った髪の長い女の石像が中央で向き合っている。
シャルルは淡々と緩い階段を昇ると見下すように俺を手招きする。
俺はイラつく感情をなるべく出さぬように祭壇に向かった。
「ではこの水晶に手を置いて下さい。
なるべく精神を乱さないでくださいね~、負のオーラを纏ったままですと神殿に行けない可能性があるので~」
「そんなセリフをよくも言えたもんだなあんたは! 大体心乱されるきっかけ作ったのはあんただけどな!!」
「あぁ~~~! よくないですね~~、短気は損気ですよ~~~。 ユーマ君の“せい”で辺境の地に飛ばされたらどうするんですか~? 僕まで巻き込まないでくださいよ~~」
「なんで俺が全部悪いみたいになってんぁ!? どう考えてもアンタの態度に問題があるだろ?!
あああぁぁぁぁもう、なんであんたが案内係なんだよぉぉぉぉ!! 」
「そんなの僕が優秀だからに決まっているじゃないですか~。 こう見えても《空中国家エデン》の最初の案内係でエリートなんですよ僕!」
「あんたがエリート?! はんっ! 笑っちゃうぜ! あはははははは」
「むむっ! それは聞き捨てなりませんね~~。 ぼ、僕は国王に正当に認められた最初の…ブツブツ………」
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