2話 漆黒の聖者

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異界から人間が訪れる頻度は一月に凡そ5~10人と言われ、決して目を背けられない数字だった。 訪れるといっても人間が自分の意志で出入り出来るのでは無く、突如何らかの力が作用し“迷い込んでしまう”といったモノであった。 その為、人間がいつどこで迷い込んでいないかを日夜監視し続ける必要があるのだ。 とは言っても、エデンの広大な空域を1体のドラゴンで賄う事は容易ではなかった。 妖精王【クラフ=ストレイア王】は、今から凡そ600年前(異世紀=2500年、人間界=1960年頃の時代)から全部で4体のドラゴンにそれぞれ担当空域を言い渡し人間の保護を目的とした空域監視を命じた。
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