2話 漆黒の聖者

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今でこそ確立されたこのシステムだが、サザンオルドのシュートだけは当時王への歎願を積極的に求めてはいなかった。 シュートは純粋に王の意に従い王の為にその身を尽くしていたのだ。 そんなシュートの忠誠心に王は絶対の信頼を置き、シュートの言葉に対し真摯に耳を傾け、良き方向に傾くのであればと通した発案も数知れなかった。 そして、人間の監視保護発案に積極的に賛同したのもシュートだった。 領土分担監視制度を設立するにあたり、クラフ王は各空域毎に名称を付けた。 【各空域名称】 北東 ー〈ノース・アグニー〉 南東 ー〈サザン・ニュウス〉 南西 ー〈サザン・オルド〉 北西 ー〈ノース・ガバン〉 この空域名称は直ぐにエデン中に拡散され、異界の民達は自分たちの住む空域をそれで呼び合った。
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