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俺はとうとう我慢が爆発しシャルルの額に思いっきりデコピンをくれてやった。
女子に手を上げたことは男として間違っているが、今回は命がかかっていたので仕方がないと自分に言い聞かせる。
「うぅ~ 人間に殴られたのは初めてですよ~。
王に言いつけてやりますからね~!」
「つか殴ってねーし、デコンピで勘弁してやった俺の寛大な心に感謝しろ!
後、言いつけなんか勝手にどーぞ! こっちは殺されるかと思ったんだ。自己防衛だよ!」
「むぅ、覚えておいて下さいね~、僕はこの痛み絶対忘れませんよ~」
シャルルはいつまでも額を両手で擦り恨めしそうにこちらを睨んでいた。
こりゃ本物だ、これ以上関わってもろくなことがない。
そう悟った俺はさっさと身体を清めて王に会い、人間界に帰して貰う算段を練っていた。
「いい加減機嫌直せよ、これでおあいこにしようぜ!強く弾いたのは俺も悪かったよ、この通り。」
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