5話 残念な妖精

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「確かにすごい魔プリだな、だけど使い方とか大丈夫なのか?チュートリアルとかあんの?」 「大丈夫ですよ、こんなの僕の培われた技術と勘で何とかできます!」 フラグが立ったところで早速その魔プリを起動するシャルル。 すると、Mpadから緑色の淡い光に包まれた小さな精霊が出現した。 クリクリしたつぶらなお目目が何とも愛らしく、例えるなら手の平サイズの小型フクロウだ。 周りの亜人達には見えていないのか、先程から精霊が飛び回っているのに全く気に留めていない。 なるほど、追跡調査魔法というだけはある。 人間界なら諜報員御用達のアイテムになって世界が騒ぎ出す事だろう。 「俺たちにしか見えてないみたいだな。しかも結構動きも早いし追跡にはうってつけだな。 んで、肝心のチェルシーの魔力はどうやって感知するんだ?」 「………………………はい?」 「いや、だから。チェルシーの魔力を感知しないと精霊は追えないんだろ?」 「……………………はい?」 よし、殴るか。 と、ここまで出かかった負の感情を強引に抑え、最後の通告として出来る限り分かりやすくゆっくり言葉にする。
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