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「そうか…そうだったんだ! ツキヤ、キミは陽日が生み出した人格。陽日は二重人格だったのか!」
「何を今更。オレが誰よりも何よりも陽日を優先し、大事にしてきたことを知っているんだろ? なら、簡単に出せる答えだ」
3年前、陽日は精神的に追い詰められていた。
そこで生み出されたのが、月夜という人格。
カリスマ性があり、何でも上手くこなせる彼を、陽日は自分の中から生み出してしまった。
ところが主人格である陽日の手を離れつつあった月夜。
暴走の代償として、月夜は陽日の中で深い眠りにつかされた。
「なるほど。彼の3年前の状況を考えれば、簡単なことだったね」
遊間は笑いながら立ち上がった。
「ねぇ、会いたかった…! 俺はずっとキミに会いたかったんだ!」
夢見心地の表情で近付いてくる遊間を、月夜は冷めた眼差しで見ている。
「あんなつまらない人格に、キミは囚われるべきじゃない」
「つまらない?」
月夜の眼が、険しくなった。
「そうだよ! 陽日なんて控え目なフリをしているけど、ただの臆病者じゃないか! キミこそ、主人格として生きるべきだ!」
殺気立つ月夜の雰囲気に、遊間は気付かない。
「てめぇ…! 言っちゃならねぇことを、言いやがったな?」
「えっ?」
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