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「お邪魔します」
あれから直ぐに私達は私の家にいった。このアパートは4階建てで私の家は2階だ。
浩司は毎度のことながら丁寧に挨拶をして上がった。
「浩司、先にお風呂使って」
大体いつも浩司を先にお風呂にいかせる。
「ありがとう」
浩司は慣れたように玄関の左手にあるドアに手を伸ばした。
浩司が脱衣所に入ったらまずやることがある。寝室に行き、大きめのタオルを2枚重ねにしてひく。
それからベットの下に備え付けてある引き出しからゴムとローションを取り出して近くのキャビネットに置いた。それとネクタイ。
本当はゴムなんてしないで直接体温を感じたいが、しっかり浩司に最低限のマナーを教えなければいけないので仕方がなかった。
「悠人、上がったぞ」
後ろから声がかかる。うん。と振り向くと、下にバスタオルしか巻いていない浩司が立っていた。浩司は中学生から柔道をしていてるのでただ筋肉が付いているのではなく綺麗に筋肉と肉のバランスがとれている。その身体をちらりと横目にみながら脇を通った。
私と同じ匂いがする。同じシャンプーとボディーソープを使っているから当たり前だが、それがとても嬉しい。
早く身体に目いっぱいその匂いを取り込みたくて足早にお風呂に向かった。
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