ランチタイム狂詩曲

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久々の電話は案の定 発表会の手伝いバイト。 数人雇っての先生の教室は 発表会も大規模。 大阪・堺市のイベントホールの近くの “ビーネン” で待ち合わせ。 ドイツ菓子の名店だから 平日ブランチでも結構混雑・・・ 、のところを 二階を貸し切りの打ち合わせ会。 先生は怖いけど気前はいい。 「好きなケーキを食べなさい」 ポンポンと3つほど頼んでくれる。 ケーキを食べながら 先生達が話すことを 議事録として書いていくのが この日の仕事。 私は書き物をするときには 眼鏡をかける習慣がある。 眼鏡をかけて正面を見ると 芝田先生が微笑んでた。 「久しぶりね、眼鏡の顔。  いつも眼鏡でも可愛いのに」 ああ・・・そうや・・・ なんかの拍子に 芝田先生は優しい眼で 私を眺めてくれる。 これは子供のときから 心地好かった・・・。 「センスない」って言葉も そういや笑いながら・・・。 いやいやでもでも 普段の先生は恐ろしい! 発表会でも誰に対しても高圧的! こっちは周囲に気を遣うはめに。 芝田先生の後ろから 「すいません!すいません!」 私や他の先生が頭を下げ歩く。 (アカン・・・もう “縁ガッチョ”  せんかったらシンドイわ) そんなこと、考えながら 窓の外を見ると 「あ、佐原ヨメ!」 つい最近同級生が貰った嫁さんが お店の中に入っていくのが見えた。 友達とお茶の模様・・・。 「知り合いなの?」 「はい」 まあ、雑誌に載る人気店だから、 車で小一時間かかっても 来るなあ・・・なんて思う 30分後に佐原本人! なんと車の助手席には 大学生くらいの女! しかもベタベタしてるし・・・
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