恩人

僕は、あの時、思ったんだ。

　更に言及してしまえばビッグバンにより宇宙ができ、地球が生成され、地球上に生物が誕生する。そののち動物が生まれ、人間の歴史が始まった。人間の歴史が始まると数多の人間が生まれ死んでいき、人類史が形成されてゆく。

　この歴史そのものが、今、この瞬間に自分という人間を存在させる為にあった必要不可欠な時の流れであったのだとも考えました。つまり今という瞬間以外にも過去という時間に存在したもの達もまた自分を生かす為に存在した恩人なのであると考えたわけです。

　そして、この理論が整然とした時、更に一つの疑問が解けました。

　そう。

　始めに言った疑問がとけたのです。

　過去や現在に至るまで、あらゆる所で言われる事。

　全てのものに感謝せよ。

　という言葉の意味です。

　つまりこの宇宙に存在するものは宇宙空間に存在するその全てが自分の恩人であり、加えて歴史の全てが自分という意識を作る為に必要不可欠だったのです。だからこそ全てのものに感謝せよとは自分は恩人によって生かされているのだから当然なのです。

　そして。

　このお話は終わりを迎えます。

　ここまで私が語ってきた事で誤解は無事解けたかと考えています。

　と、哲学者が言った時、番組に乱入者があった。