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「フランクリン、同行して見識を広めておいで。ついでに商売になりそうなものを見つけてくるといい。スパイスに関してはこちらも現在取引を開始したが、もっと面白いものが彼の国にはあるだろう」
「親父!」
「いいんだリッツ!」
押し殺した声に、リッツの舌は止まる。そうしてリッツを見るフランクリンはとても弱い視線で笑った。
「出来の悪い兄で、申し訳ない。よろしく頼めるか?」
「兄貴……」
こんなの、見たくない。けれどここで同行を断ったら、それこそフランクリンの立場がない。
考えた挙げ句、リッツはこの申し出を受ける事にした。けれど心中はとても、複雑なものだった。
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