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「最悪は回避できるかな。でも、痺れとかは残るかも。傷も残りそうだけど、リハビリ次第じゃ杖生活くらいでなんとか。喉は幸い一時的なもので、骨も折れてなかった。肋骨はヒビが三本。でも動けなかったから悪化はあまりしてない。今は解熱と感染予防の薬を入れてる。暫く動かせないけれど、回復に向かいそうだ」
「ほ……と?」
「俺が嘘言うかよ、リッツ」
腰に手を当てて安堵の笑みを浮かべるランバートに、リッツは思いきり抱きついていた。そしてひたすら泣き声混じりに「有り難う」を連発していた。
その日は医者にフランクリンを預け、リッツは用意してくれた部屋にグリフィスと入った。
流石に眠くて立つものもなくて、温かく安心出来る腕の中でたっぷりグリフィスの匂いを嗅いで深く眠ってしまった。
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